Complete text -- "イオンタウン展示資料追加"

02 February

イオンタウン展示資料追加

展示の主題と関連する資料として、30年度に開講する講座のシラバスを配布資料に付け加えました。原作とアニメThe Last Unicorn に内容が関連する講座には、以下のようなものがあります。


「2018アニメ芸術論」、「2018ゲーム芸術論」、「2018総合芸術」、「2018こんにちの文化」、「2018英語圏文化a」、「2018言語と文化1」、「2018言語と文化2」

英語圏文化a のシラバス内容
専門講義・英語圏文化a

3年 前期 選択 2単位 講義 黒田 誠

【テーマ】 古代思想や神秘思想等の概念との関連から、ファンタシー文学の思想的特質における反科学的様相に注目し、科学思想の根底にあった仮説を転覆する文学的表現として比喩の効果を検証する。

【授業概要】The Last Unicorn に採用された記述技法に焦点を当てて意味 破壊による意味構築操作のメカニズムを探っていく。テキスト「ファン タシーにおける非在性の修辞法―『最後のユニコーン』のあり得ない比 喩と想像不能の情景」を読み進めながら、英語表現の特質を修辞法との関連から考察する。機軸となる概念や用語の解説を通して英語圏の文化 の基盤となる統合的知識の教授を試みる。

【到達目標】文学的論考に必要となる哲学的語彙と形而上的発想の基本パ ターンを把握し、これらに対する自らの考察を適切な述語を選択して効果的に語ることができる表現力と応用力を身に着ける。

【学位授与方針】英語圏の言語・文学・文化の専門的知識を学び、人間・ 社会・文化を深く考察できる。

【授業計画】

1 回 講座運営システムと環境設定についての解説、manaba folio

参考資料:関連コミュニティへのアクセスとポートフォリオの利用

2 回 ネット上の外部データベースの紹介とテキストの配布

“修辞法”(レトリック) と“実質”(客観的相関物)

3 回 観念性と現象性の位相交換に示される交替原理

唯我主義と客観主義、唯心論と唯物論、精神主義と物質主義

4 回 モータル (mortal) な人間性イモータル (immortal) な神性

時間性 (the temporal) と永遠性 (the eternal) の相克

5 回 科学思想の受容と共に世界から失われた崇高性、永遠への憧憬

多義性の豊穣から一意性の枯渇への収束と人間理性の限界

6 回 “オールド”という語の示す両義性、憧憬と絶望の相関

寓喩性の示唆する全一的世界観と万物照応の原理、意味のある世界

7 回 キリスト教伝説とギリシア神話におけるユニコーン像

反転記述による意味性消失が実現する多元的意味次元軸の賦与

8 回 魔法の原理と科学思想―相補的なシステム機構

本体と影の示す反転的位相、直喩 (simile) と暗喩 (metaphor)

9 回 呪いと宿命、呪いからの解放を告げる預言

ロゴス的普遍性の背後に潜むカオスの滲出

10 回 直観とグノーシス、論理とパラドクス、現象世界のディレムマ

直観と観照と意識の保持する心霊的位相

11 回 悲哀 (sorrow) と慚愧 (regret)

概念と含蓄において形成された密接な意味の組織構造体

12 回 “ウロボロス”と“巴”と宇宙の原理機構

対称的対立要素の循環的連関

13 回 予期されていた語句のすり替え、観念の接ぎ木技法

不可能性の記述、ペテン的記述とアイロニー

14 回 一意性と多義性、コスモスとカオス、万物照応の原理

プリニウス『博物誌』とオヴィディウス『変身譚』

15 回 自然界の相関と博物学

受講生個々のレポート作成計画を確認して主題構築の確認を図る

【教科書名】黒田 誠著、『アンチ・ファンタシーというファンタシー 2: ピー ター・S・ビーグル「最後のユニコーン」論』(牧歌舎 2009)

【参考図書】『Annotated Last Unicorn』(近代文芸社 2004) 、『研究 アニ メーション The Last Unicorn』(牧歌舎 2012)

【評価方法】レポート提出。提示されたレポート課題に対して自らの理解に基づいた講義内容を正しく反映したレポート作成計画を構想し、題目を申告してレポート制作に当たる。
【履修について】ネット上の参照資料を確認し応用課題に応えること

【事前・事後学習等】論文テキストの内容把握に努め、公開された参考資料との照合を行い、語彙と表現に対する理解を深めること。

【備考】コンピュータ室にて開講する。manaba folio 「2018 英語圏文化a」にて参考資料の紹介、課題提示、質疑応答を行う。
14:02:37 | antifantasy2 | | TrackBacks
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