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08 October

英語b 後期運営方針

英語b前期 答案提出締め切り延長と今後の方針

 教務課に前期講座の成績報告の締め切りについて改めて確認をしたところ、講座担当者の判断で延期しても良いとの承認を頂くことができました。後期の講義進行と共に主体的な理解を反映する記述式答案の作成方法に対する理解を深めて頂くことを見込んで、前期試験の再提出の機会も新たに設けたいと考えています。
 前期の講座運営理念が理解できないままでは、後期の講義が十分な成果を挙げることができないと考えられるからです。後期の講座進行に合わせて、前期試験の回答方法についての質問等も自主的に行えるように工夫してください。manaba course のスレッドに質問を行って双方向的に講義を進めるのが、本講座の当初からの予定でした。後期は無駄のない効率的な講座運営ができますよう、ご協力よろしくお願いします。

後期講義運営方法 zoom の利用について
 大学からの通達によりますと、後期の英語の授業は全ての学生が通信環境を完備したパソコンを利用しているとの前提で、zoomを用いたリアルタイム遠隔講義を行うことになっているとのことです。
 シラバスに記載してある講義運営手順とは全く異なることですので、この通知にそのまま従って講座運営を進行していくことはできそうにありませんが、受講生の実情を確かめるためにも、一応はzoom を用いて全受講者の対応状況を把握し、この環境を活かした講座運営を行うための用意はしておきたいと考えました。
 しかしその後、リアルタイムでzoomに参加する必要は無い事が確かめられました。CLEVASを利用して動画をアップロードしてオンデマンド方式で遠隔講義を行う申告をしている講義は、講義時間帯が定められていないため、これをzoom 利用に変更すると他のリアルタイム実施を予定している講義と、時間割上の競合を来す怖れがあるためです。
 manaba course に講座担当者黒田以外による書き込みがあり、実情と異なる指示や連絡が行われて混乱があったようですが、今後これは控えて頂けるようになりました。本講座の運営は、テキスト配布の際にお配りしたご案内と、前期の最初にmanabacourse上で説明した通りで行われます。

Xreading
 Xreading は受講者が利用できる自習用教材です。これが本講義の題材として用いられる予定はありません。しかしXreadingを用いていて疑問等がありましたら、ご遠慮なく相談してください。質疑応答はmanabaのスレッドにコメントを書き込むことによって、受講者全員で共有する事ができます。
 補講の際に受講者の方達とご相談して要望が得られたため、Xreadingを通してこの講義が進められるように、本講座のサブテキストPeter and Wendy Daily LectureをXreadingに含めて頂けるようにお願いしたのですが、これは不許可とのご回答がありました。

Zoom の利用について
 遠隔授業というとzoomの使用が当然の選択肢、という雰囲気が世の中の大勢としてあるらしいのが、大きな違和感を覚える部分です。zoom利用について様々に状況を考え、良心的に対処していらっしゃる先生方がおいでであるのは理解できましたが、これも対象学生の質が総じて低レベルであることを前提としての、限定的な現場の対処と工夫であるように感じられました。
 現在の文部科学省教育の型に嵌った教育手法に惰性的に従っているばかりでは、管理的な愚民教育に加担する結果となることが危惧されます。どうしてもzoomでなければ成り立たない講義内容は、実はかなり限られるのではないでしょうか。ネイティブの教員が行う会話等のケースを除いては、必ずしも全ての講義が動画実況配信の形をとる必要は無いように思われます。今年度前期の受講達の生の声を聴いてみると、形骸的な「双方向授業」の薄っぺらないい加減さに愛想を尽かしている現状も見えてきています。
 むしろ整然とした思考を行う糸口を見出す機会を探ることができるのは、学生個々の自主的なテキストの読解の試行を通しての筈です。現在の本学の学生達においても、ちゃんとした内容の講義内容を誠実に行えば、軽佻浮薄な一部のもの達を除けば意外なほどにきちんとした反応を返してくれています。
 教える内容そのものを中身の薄い形骸的なものにしようとする誘導的な意図が、現在の教育体制の背後に感じられるように思われることが殊に気がかりな点です。教員個々の講座運営そのものが、ごまかしの無い自らの思考を学生の各々が掴み取るきっかけを与えるようなものであるならば、むしろライセンス付きコンテンツのフェアユースの利用を認証し、参照資料と論考対象となるマテリアルの柔軟な授受を可能にするネットワーク環境の策定を行い、学生個々のデータの保存と編集を可能にするアカウントの設定を図ることが第一の検討事項になるべきなのですが、一向にこれらを整備することなく形だけの相互参照データのやりとりを動画配信という限られた形で行わせようとする手法には、機器の販売や通信管理に関わる関連企業の利益を誘導する思惑ばかりでなく、国民を欺瞞的な受講環境に適合させ精神的堕落に陥れようとする悪質な意図さえもが感じられるように思います。
 このような危機的な状況においてこそ、人に何かを教えるという立場にある我々自身が、権力の手先となる身分に安住することなく教師としてのあり方に真剣に取り組む姿勢を示し、教員それぞれの教授法の工夫と実践を行う自由が確保されているかどうかを問いただしていく必要があると感じています。
 業者の作成した教育プログラムや検定試験等を、受講生の真の能力向上に役立つか否かを確認することなく惰性的に採用していくような学生管理は、決して行うべきではありません。現在話題になっているzoomの利用についても、これと同様の我々教育に携わるものの倫理的規範が問われるような要素があると感じているところです。


14:50:51 | antifantasy2 | | TrackBacks
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