Archive for 13 October 2004

13 October

The Last Unicorn 『最後のユニコーン』読解メモ 13


She had never minded being alone, never seeing another unicorn, because she had always known that there were others like her in the world, and a unicorn needs no more than that for company.

彼女は独りきりでいることも、他のユニコーンの姿を見たことがないことも、全く気にかけはしませんでした。世の中に自分と同じユニコーン達がいることは分かっていたし、ユニコーンにはそれ以上のことは必要のないことでした。

 ユニコーンには他の仲間がどこかにいる、という事実以上に仲間達の存在を必要とすることは無い。真実の存在は存在することだけで充足を得ることができる。従って他者との束の間の関係性にかりそめの慰撫を求めることは無い。「愛」や「恋」や「友情」などは時間性の存在にとってのみ意味のある概念なので、永遠性の存在であるユニコーンには理解できないものである。達成や到達等に価値観を認める感覚とは無縁なのが、時間性の限界を超えた存在である。キーワード“eternal”と関連する。

用語メモ
 キーワード“eternal”:永遠性の存在の持つ感覚は、時に人間的な価値観からは冷徹で非人情に映ることもある。


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