Archive for 09 November 2004

09 November

The Last Unicorn 『最後のユニコーン』読解メモ 40


Creatures of night, brought to light

白日のもとに曝された夜の世界の生き物たち

 マミー・フォルチュナの見せ物サーカスの名前“ミッドナイト・カーニバル”のサブタイトルとして用いられている文句である。
 Creatures of night
 brought to light
上の2行の詩句が脚韻(rhyme)を踏んでいる。このように韻を踏んだ2行一組のことを "rhyme"と呼ぶこともある。これが詩のパターンを形成する最小単位となる。このように行末で韻を踏んでみせると、欧米人は「詩を語っている」と認識する。日本語の短歌や俳句のように、シラブルの数を合わせることにより詩形を構築するのは、むしろ例外的である。

用語メモ
 脚韻(rhyme):定型詩の基本パターンを形成する最も原初的な部分である。欧米各国、もちろん漢詩においても重要な韻律的要素となっている。類似と対比を暗示することにより、自省的な文章の中においては様々な意味的効果を工夫して用いられることとなる。

メインページurl http://www.linkclub.or.jp/~mac-kuro/

(研究論文「『最後のユニコーン』と“漫画性”」、「『最後のユニコーン』のフック的アンチ・ヒーローと神格化された無知」、『ピーターとウェンディ』注釈テキスト"Annotated Peter and Wendy"、等を公開中)


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