Archive for 19 December 2004
19 December
The Last Unicorn 『最後のユニコーン』読解メモ 80
Yet the night creaked tighter and tighter,...
夜の暗闇はきしるように引き締まっていきました。
いつかマミー・フォルチュナの魔法の力を打ち破って復讐を遂げることを夢見ているハーピーは、檻に閉じ込められてはいてもその力を増幅させ続けている。時と共にマミー・フォルチュナの魔法の力は打ち消され、磨耗していくのである。ハーピーの力が増し、破滅の時が訪れる緊張感が夜の闇そのものの中に満ちてくる様が描かれている。本物の存在は日月星辰、光や闇と同調し、その力が反映されるのである。
用語メモ
万物照応(correspondence):有機的連関の許に一つの大きな全体をなしている世界においては、様々の存在や現象の有り様が、直接的な繋がりを持たない筈の事象の間の関係性にも反映されているものと考えられた。占星術や予言の場合のように、このような未知の関連性に目を留めて、時間的空間的制約を超えた真実の把握がなされると仮定する理論において前提とされる条件が、“万物照応”と呼ばれるシステム理論なのであった。
メインページurl http://www.linkclub.or.jp/~mac-kuro/
(『最後のユニコーン』注釈テキスト "Annotated Last Unicorn"、論文「『最後のユニコーン』と“漫画性”」、「『最後のユニコーン』のフック的アンチ・ヒーローと神格化された無知」、『ピーターとウェンディ』注釈テキスト "Annotated Peter and Wendy"等を公開中)
00:00:00 |
antifantasy2 |
No comments |
TrackBacks