Archive for 10 December 2005

10 December

Peter and Wendy 『ピーターとウェンディ』読解メモ 24


 Children have the strangest adventures without being troubled by them. For instance, they may remember to mention, a week after the event happened, that when they were in the wood they had met their dead father and had a game with him. It was in this casual way that Wendy one morning made a disquieting revelation. Some leaves of a tree had been found on the nursery floor, which certainly were not there when the children went to bed, and Mrs. Darling was puzzling over them when Wendy said with a tolerant smile:
 "I do believe it is that Peter again!"

 子供達は極めて不可解な体験を行いながら、少しもそのことに動揺していないということがあります。例えば、彼等はふと思い出して、出来事の起こった一週間も後になってから、森に行った時に亡くなったお父さんと出会って一緒に遊んだなどと言うのです。ある日の朝ウェンディが驚くべき事実を打ち明けたのも、こんな風な具合でした。子供部屋の床の上に木の葉が何枚か落ちていました。ダーリング夫人がこれは一体どこからきたんだろう、と考え込んでいると、ウェンディがにこにこ笑いながら言ったのです。
 「きっとまた、ピーターがやって来たんだわ。」

用語メモ
 revelation(啓示):ピーターが一緒に暮らしているとされるfairyとは、現代における我々が未知の真理を把握する機会となる、内側からの「啓示」(revelation)をもたらす役割を担うものとして構想された存在でもあった。





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