Archive for 26 April 2005

26 April

The Last Unicorn 『最後のユニコーン』読解メモ 208


Schmendrick said, "I know what to do. If I could, I'd change her into some other creature, some beast too humble for the Bull to be concerned with. But only a great magician, a wizard like Nikos, who was my teacher, would have that kind of power. "

シュメンドリックは言いました。「何をすれば良いかは分っている。俺に出来さえすれば、彼女を牡牛が気に留めるだけの価値もない、他の生き物に変えてやるんだ。だが俺の師匠であったニコスのような偉大な魔法使いでもなければ、そんな力などある筈もない。」

 レッド・ブルに抗いようもなく追いつめられるばかりのユニコーンを見て、シュメンドリックはつぶやく。今の状況を救う唯一の手立ては、かつて彼の師匠が行ったようにユニコーンを他の生き物に変身させることだけだというのである。

用語メモ
 humble:卑しい、劣った。反対語は“noble”(高貴な、優れた)である。この物語の中でユニコーンが担っている存在論的意義性を補完する情報となっている。

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作品研究サンプル
▼『不思議の国のアリス』とファンタシーの世界
・映画“ラビリンス”とアリス
・映画“ドリーム・チャイルド”とアリス
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(論文、アンチ・ファンタシーというファンタシー(13)「荒唐無稽とアナクロニズムとペテン的記述―『最後のユニコーン』における時間性と関係性の解体と永遠性の希求」、『ピーターとウェンディ』注釈テキスト "Annotated Peter and Wendy"等を公開中)



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