Archive for 06 April 2005

06 April

The Last Unicorn 『最後のユニコーン』読解メモ 188


Then Drinn said, "We have no children. We have had none since the day that the curse was laid upon us."

それからドリンは答えました。「私達には子供はありません。この呪いがかけられた日以来、この町は子供をもうけることは絶えてありませんでした。」

 富と豊かさの存続のために、子供を育てる喜びを犠牲にしてしまったのが、ハグズゲイトの町の人々である。このような悲劇的な判断がなされてしまったのが、魔女の魔法による強制の故にではなく、彼等自身の自発的な選択であったところにこの町の悲劇がある。しかしこの結末を予見したからこそ、魔女はこのような呪いを選んだのであろう。

用語メモ
 "the curse was laid":lay a curse=呪いをかける⇔呪いを解く=lift a curse。「呪いは解かれた」なら“the curse was lifted”となる。


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作品研究サンプル
▼『不思議の国のアリス』とファンタシーの世界
・映画“ラビリンス”とアリス
・映画“ドリーム・チャイルド”とアリス
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(論文、アンチ・ファンタシーというファンタシー(13)「荒唐無稽とアナクロニズムとペテン的記述―『最後のユニコーン』における時間性と関係性の解体と永遠性の希求」を公開中)

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