Archive for 01 May 2005

01 May

The Last Unicorn 『最後のユニコーン』読解メモ 213


213(5月1日)
What words the magic spoke this second time, he never knew surely. They left him like eagles, and he let them go; and when the last one was away, the emptiness rushed back with a thunderclap that threw him on his face. It happened as quickly as that. This time he knew before he picked himself up that the power had been and gone.

この二度目の時、魔法がどのような言葉を語ったのか、シュメンドリックははっきりと分ることは決してありませんでした。呪文の言葉は鷲が飛び立つように彼の口からもれ、彼はただそれらが行くに任せたのです。そして最後の言葉が呟かれたその時、雷に打たれたように虚脱感がまた訪れ、彼はうつ伏せに倒れ伏したのでした。全てがあまりにも早く起こったので、再び立ち上がることができるその前に、一端訪れた魔法がもう既に過ぎ去ってしまっているのが分りました。

 キーワード“magic”と関連する部分である。「やって来たり、行ってしまったり」する魔法である。

用語メモ
 "the power had been and gone":いったんやって来て、もう行ってしまっている。“come and go”の過去完了の形である。



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作品研究サンプル
▼『不思議の国のアリス』とファンタシーの世界
・映画“ラビリンス”とアリス
・映画“ドリーム・チャイルド”とアリス

(論文、アンチ・ファンタシーというファンタシー(13)「荒唐無稽とアナクロニズムとペテン的記述―『最後のユニコーン』における時間性と関係性の解体と永遠性の希求」、『ピーターとウェンディ』注釈テキスト "Annotated Peter and Wendy"等を公開中)


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