Archive for 01 November 2006

01 November

学園祭公開授業 4

和洋女子大学学園祭公開授業のお知らせ

最後のユニコーンの世界 

The Last Unicornと影の主題
ーアニメーション版The Last Unicorn における映像表現

11月4日、5日
東館11階3科共用演習室3にて
1時より4時まで
(自由に入・退出できます。)

 アニメーション映画「最後のユニコーン」(1982)は、1968年に出版された原作の隠された主題であった「影と本体の関係性」を、映像表現として巧みに再編成することに成功している。原作の形而上的で難解な影の主題の根幹的解釈を行う前に、映像表現による影というモチーフの応用例を即物的に確認していくことにより、意外な緻密性を備えたこのアニメーション映画の完成度の高さを味わってみたい。




コーラスが歌う。

walking man's road...
(人の世界の道をあるいて...)

 ユニコーンは時間の流れの支配に身を投じ、あてどない旅を続ける。本来ユニコーンの生きるべき世界ではない、「人の道」を歩くユニコーンの姿は、やはり水面に映り、転倒した鏡像でもってあらわされている。







 見物人達の前にお披露目されたユニコーンは、逆に自分の姿を認めた人々の示す憧憬と渇望の表情に、世界の堕落の果ての変化と今を生きる人々の悲しい心の有り様を知る。しかし彼等の眼に映るユニコーンは、魔女の魔法により偽りの角を与えられた幻影の方なのである。

◆論文作成等でご利用の方には、研究書「アンチ・ファンタシーというファンタシー」を差し上げます。当日お申し出下さい。
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