The Last Unicorn 『最後のユニコーン』読解メモ　１６３

A touch of her horn could have brought him back from death, but over despair she had no power, nor over magic that had come and gone.

ユニコーンの角で一触れすれば、死からも彼を甦らせることができたでしょう。けれども絶望に対しては、ユニコーンの力も及びませんでした。時に来たり、時に行ってしまったりする魔法も、彼女の力ではどうしようもないものでした。

　「時に魔法使いの許を訪れたり、また時に離れていったりもする」魔法である。この魔法の来訪を支配する根本原理は、ユニコーン自身の属性変換さえも同等に支配する、運命的なものなのである。

用語メモ
　魔法の原理：魔法とは意のままに世界を操る技法ではなく、世界の各部分に位相と属性を与え、変化と安定を司る全体としての世界の姿そのものを把握する術なのである。

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作品研究サンプル
▼不思議の国のアリスとファンタシーの世界
・映画“ラビリンス”とアリス
・映画“ドリーム・チャイルド”とアリス
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