Archive for 18 June 2005

18 June

The Last Unicorn 『最後のユニコーン』読解メモ 261


A small copper-and-ashes cat with a crooked ear jumped into her lap, purring thunderously and leaning against her hand.

耳の折れた、赤茶と灰色の斑の小さな猫がモリーの膝の上に飛び乗って、大きく喉を鳴らしてモリーの手に身を摺り寄せました。

 猫の登場。第1章の冒頭に登場した蝶と比較すると興味深い。共にファンタシー文学の思想的特質を決定付ける存在であると思われる。

用語メモ
 猫:7章のドリンの打ち明け話の中で語られていた猫も、ここに登場した猫と同等の存在属性を示すものであった。この物語においては、猫は格別の存在意義を与えられているのである。


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作品研究サンプル
▼『不思議の国のアリス』とファンタシーの世界
・映画“ラビリンス”とアリス
・映画“ドリーム・チャイルド”とアリス

(論文、アンチ・ファンタシーというファンタシー(13)「荒唐無稽とアナクロニズムとペテン的記述―『最後のユニコーン』における時間性と関係性の解体と永遠性の希求」、『ピーターとウェンディ』注釈テキスト "Annotated Peter and Wendy"等を公開中)


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