Complete text -- "The Last Unicorn 『最後のユニコーン』読解メモ 275"
02 July
The Last Unicorn 『最後のユニコーン』読解メモ 275
"The prince is very brave, to love a unicorn. A cat can appreciate valiant absurdity."
「王子様はユニコーンを愛するなんて、大したものだね。猫というものは雄々しい愚行の価値を認めるのさ。」
猫はハガード王に劣ることのない、独特の美学的性向を十分に備えている。常識的な価値基準にとらわれることのない“absurdity”に対するこのような評価は、ロマン主義哲学の根本理念でもあろう。
用語メモ
愚行(absurdity):エラスムスの讃えた“痴愚神”は“Folly”であった。“愚かさ”に対する自覚と超理性的評価は、老子の哲学との類似を思わせるが、“absurdity”は通例“不条理”と訳されることが多い単語である。しかし“absurd”は“下らない”の意味で日常的に良く用いられる言葉でもある。
メインページurl http://www.linkclub.or.jp/~mac-kuro/
作品研究サンプル
▼『不思議の国のアリス』とファンタシーの世界
・映画“ラビリンス”とアリス
・映画“ドリーム・チャイルド”とアリス
(論文、アンチ・ファンタシーというファンタシー(13)「荒唐無稽とアナクロニズムとペテン的記述―『最後のユニコーン』における時間性と関係性の解体と永遠性の希求」、『ピーターとウェンディ』注釈テキスト "Annotated Peter and Wendy"等を公開中)
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