Complete text -- "The Last Unicorn 『最後のユニコーン』読解メモ 29"

29 October

The Last Unicorn 『最後のユニコーン』読解メモ 29


"consumptive Mary Jane"

“肺病病みのメアリ・ジェーン。”あるいは“金使いの荒いメアリ・ジェーン。”もしくは“金のかかるマリファナ(marihuana)”。

様々な解釈が可能な蝶の台詞である。言葉は常に一意的な対応関係を保持して意味を指示する記号である訳ではないので、読み手の解釈に従って複数の理解が可能である。存在物の示す様態と評価される意義性もまた同様に、複数の界面において様々に認知可能であると考えるのが、ファンタシーの底流にあるロマン主義の世界観であった。

用語メモ
 変身、“メタモルフォシス”(metamorphosis):魔法の真の存在目的は、常に変身の可能性を秘めており、よりふさわしいあるべき姿を取ろうと欲する世界全体と、その中に密接な関係性をもって含まれる個々の事物の双方を、正しいシステム原理に基づいて導き、“変身”させることであった。

公開授業のお知らせ
和洋女子大学学園祭
11月6日:”「最後のユニコーン」と魔法”
11月7日:”「最後のユニコーン」とsorrow”
両日共、午後1時より開催

公開授業の詳細:和洋女子大学TOPICS http://www.wayo.ac.jp/topics/eibun.html


メインページurl http://www.linkclub.or.jp/~mac-kuro/

(論文「『最後のユニコーン』と“漫画性”」、「『最後のユニコーン』のフック的アンチ・ヒーローと神格化された無知」、「おしゃべりな語り手と擬装ーアンチ・ファンタシーにおけるディコンストラクション」等を公開中)


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