Complete text -- "学園祭公開授業 6"

03 November

学園祭公開授業 6

和洋女子大学学園祭公開授業のお知らせ

最後のユニコーンの世界 

The Last Unicornと影の主題
ーアニメーション版The Last Unicorn における映像表現

11月4日、5日
東館11階3科共用演習室3にて
1時より4時まで
(自由に入・退出できます。)

 アニメーション映画「最後のユニコーン」(1982)は、1968年に出版された原作の隠された主題であった「影と本体の関係性」を、映像表現として巧みに再編成することに成功している。原作の形而上的で難解な影の主題の根幹的解釈を行う前に、映像表現による影というモチーフの応用例を即物的に確認していくことにより、意外な緻密性を備えたこのアニメーション映画の完成度の高さを味わってみたい。





 海に映ったユニコーンの影と見えたものは、実は槍を構えて馬を駆る騎士の落とした影であった。海と失われたユニコーン達の秘密、人々の眼に映る偽りのユニコーン像など、影の主題を反転的に暗示する、このアニメーション映画における優れた映像表現の一つである。





 一瞬ユニコーンの影と見えたものの傍らを泳いでいるものも、実は鯨の一種のナー(nar whale:一角鯨)である。ユニコーン伝説は、サイと並んでこのナーから生まれたとも言われている。螺旋形によじれたその角は、実際にユニコーンの角として解毒剤の効果を持つと信じられ、高値で取り引きされた。ユニコーンの“実体”である姿が、ユニコーンを主人公とする物語の中で映し出されている。作品世界を仮構外部から瞥見する視点が導入されているのである。





 ユニコーンとしての記憶と本性を失いつつあるアマルシア姫の背後に、人間達の偽りのイメージで語られたユニコーンのタペストリーが見える。荒々しい、男性的なユニコーンである。




 アマルシア姫が姿を映した鏡には、背後のタペストリーの中のユニコーンが映っている。アマルシア姫は歌う。

Everything is strange.
(何もかもが、見知らぬもの。)
☆★☆★☆★ポエトリー・リーディング・セミナー☆★☆★☆★
今年も英文学科主催のポエトリー・リーディングの会が開催されます。

午前の部(10時〜12時30分)
1 ワークショップ 先着60名
2 コンテスト  1の参加者より30名
☆賞状・賞品も用意しています☆

午後の部(1時30分〜3時)
3 授賞式&オナー・リーディング
4 講演&パフォーマンス

「ポエトリー・リーディング みみをすます 谷川俊太郎」

出演者:谷川俊太郎 氏

日時:12月21日(木)
場所:本学 西館
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