Complete text -- "The Last Unicorn 『最後のユニコーン』読解メモ 147"

24 February

The Last Unicorn 『最後のユニコーン』読解メモ 147


The magician felt himself growing giddy with jealousy, not only of the touch but of something like a secret that was moving between Molly and the unicorn.

シュメンドリックは嫉妬の気持ちで目が回りそうになりました。モリーが気後れすることなくユニコーンに触れることができたことばかりでなく、モリーとユニコーンの間に通じている何か謎めいたもののためでした。

 魔法使いとして、世界の根本原理とユニコーンの存在の秘密について、確かな理解を持っていると自負するシュメンドリックであるが、ユニコーンとの関わりを通して、決定的にモリーに劣る部分があることを思い知らされるのである。

用語メモ
 謎:ここで“secret”と呼ばれているものは、他の言葉や概念では説明がつかない、しかし作品世界中に確かに現出した、不可解な“事実”としての“謎”である。“謎”とは他の要因に依存することなく、世界を構築する核となるある種の根本原理なのである。


メインページurl http://www.linkclub.or.jp/~mac-kuro/

(論文、アンチ・ファンタシーというファンタシー(13)「荒唐無稽とアナクロニズムとペテン的記述―『最後のユニコーン』における時間性と関係性の解体と永遠性の希求」を新規公開中)


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